
平成23年度
日本パブリックリレーションズ協会
理事長 森 健
3月11日の東日本大震災で被災された皆様には、心よりお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復旧・復興をお祈り申し上げます。
さて、この度の未曾有の震災に伴う膨大なニュースや情報は、改めてコミュニケーションの大切さと難しさを浮き彫りにいたしました。 機能不全に陥ったインフラがある一方、手作りの壁新聞やフェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションが多くの人々に勇気を与えました。また、SNSが効果的に活用された反面、様々な風評も作り出しました。ひとつの情報が人の生死にかかわること、人生までも変えてしまうこと、あるいは、企業の存亡にも大きな影響を及ぼすことなど、コミュニケーションの持つ意味の重大さを再認識することとなりました。また、そうしたコミュニケーション活動の担い手である広報・PR部門は、その重要性をさらに増し、また、BCP(事業継続計画)においても大きな要素であることが立証されたと言えるのではないでしょうか。
社会は企業に対して、CSR(企業の社会的責任)といった観点からも、企業のあり方、その活動、その姿勢に、いままで以上に大きな関心を持つようになってきています。それに応えて、「企業と社会の架け橋」としての役割を担う今日の広報・PRは、社会とのコミュニケーションをさらに深化させていかなければなりません。より透明度の高い情報発信のためにも、企業内外の良識あるステークホルダーたちの声を経営にさらに反映させるためにも、その活動のさらなる質的向上が求められているのです。
また、メディアの環境も大きく変わってきています。生活者のメディア接触時間を見れば、インターネットがテレビに次ぐ第二位にまで伸長し、広告費もテレビに次ぐ規模にまで拡大をしています。インターネット関連の技術もコンテンツも急速に進化し、さらに、SNSやスマートフォンの普及も進んでいます。こうしたデジタル化の動きは、コミュニケーションの可能性を、さらに拡げています。新しいデジタルメディアを広報・PR活動の中で、どう有効活用をしていくのか……、デジタル対応は、明日の広報・PRのための、緊急かつ重要なテーマとなっています。
さて、日本PR協会は、平成23年度、景気の低迷と3.11の影響を受けて、会員数減でスタートをすることとなりました。しかしながら、その一方では、広報・PRの重要性への認識は大きく高まっており、協会活動の充実へ、大きな期待がかけられていることも実感をいたしております。今年度は、公益社団法人の認定取得も目指しております。日本PR協会は、社会とともに進化し、広く社会へ付加価値を提供することができる協会へと、次のステージへ歩みを進めてまいります。
平成19年からスタートした資格試験はすでに8回の試験を終え、3479名の方が受験、うち989名の方が3次試験まで合格し、『准PRプランナー』と『PRプランナー補』を加えますと、2824名の方がPRプランナーの資格を取得されています。受験者には、広報以外の部署の方や大学生も増えており、広報・PRに対する社会的な関心が高まっていることによるものと思いますが、今後とも現状に甘んじることなく、変化への迅速、的確な対応をはかってまいります。
当協会は、日本で唯一、PR業と各種団体・企業の広報で構成されている協会です。その特徴を活かした様々な活動を展開していくことで、デジタル対応といった新しいテーマへの取り組みをリードし、コミュニケーション活動の活性化とその質的向上に貢献ができたらと思います。
皆様方のご支援、ご協力のほどを何とぞよろしくお願い申し上げます。
平成23年4月1日







